一般整形

①変形性膝関節症

【症状】主な症状は関節の痛み・腫脹・可動域の制限とそれに続く歩行障害ですが、病期によって症状が異なります。初期:立ち上がり、歩き始めなど動作を開始する際にのみ痛みが出現します。中期:正座や階段の昇降時に痛みが出現します。末期:安静時にも痛みが出現します。また、膝の変形が目立つようになり、膝の動きが悪くなり歩行が困難になります。

【病態】男女比1:4で女性に多い病気です。長年にわたり膝関節に負担がかかることにより、関節の軟骨が磨耗し、変性を起こすことにより痛みを起こします。また、関節炎を起こし、関節の袋の内張りである滑膜の炎症が強くなれば関節液が溜まってきます。
軟骨の磨耗が進行すれば骨同士がこすれるようになり、膝を動かすたびにゴリゴリと音がしたり、関節動く範囲が狭くなったりします。
外傷や化膿性関節炎の後遺症として発症する二次性変形関節症と、はっきりした原因なしに単なる加齢で起きる一次性変形性関節に分類されます。一次性変形性関節症の方が圧倒的に多く、肥満や膝周囲の筋力の低下も関係しています。

【当院での治療】まずは薬物療法として消炎鎮痛剤を投与します。これは単に痛みをとるだけではなく、関節内の炎症を抑える役割が期待できます。副作用が出ないかを診ながら、2週間から1ヶ月程度服用して効果を判定します。痛みが強い場合は、ヒアルロン酸製剤の関節内注射をします。ヒアルロン酸製剤は軟骨修復作用、抗炎症作用および潤滑作用があり週に1回、1~2ヶ月続けて注射して効果を見ます。マイクロ波や干渉吸収低周波など物理療法も、膝関節周囲の血流を改善し、ある程度の除痛効果が得られます。また関節周囲の靭帯が緩んだり、膝の変形が強かったりする場合は測定板や膝装具による装具療法を行います。日本人では内反変形によるO脚になることが多いので、膝にかかる荷重線を、装具をつけることにより内側から外側に戻し、膝の内側の痛みを和らげることができます。
高齢になると膝周囲の筋力が低下して、膝関節にかかる負担が大きくなります。運動療法を指導し、大腿四頭筋やハムストリング筋を鍛え、関節の可動域を広げることにより、症状の改善を図ります。
 しかしながら、摩耗で傷んだ軟骨が元に戻ることは期待できないので、変形が徐々に進行し、日常生活が不自由になれば人工関節などの手術が必要になります。手術を希望された場合は、手術経験が豊富な病院を紹介させていただきます。


肩関節周囲炎(五十肩)

【症状】肩関節が痛み、夜間にズキズキ痛みます。運動時痛および可動域制限が出現することで髪を整えたり、服を着替えたりすることが不自由になることがあります。

【病態】中年以降、特に50歳代に多くみられるため、五十肩ともいいます。肩関節を構成する骨、軟骨、靱帯や腱などが加齢とともに変性して周囲の組織に炎症が起きることが主な原因と考えられています。肩関節の動きをよくする袋(肩峰下滑液包)や関節を包む袋(関節包)が癒着するとさらに動きが悪くなります(拘縮または凍結肩)。「上腕二頭筋長頭腱炎」、「肩腱板断裂」や「石灰沈着性腱板炎」など病態がはっきりしたものは除外します。

【当院での治療】消炎鎮痛薬の内服、関節注射および理学療法が中心になります。痛みが強い急性期には、局所の安静を図り、消炎鎮痛薬の内服、肩関節や滑液包の注射で、痛みを和らげることができます。痛みが軽減したら、肩関節の動きをよくする運動をしていきます。痛みがあっても肩を動かすことが重要です。当院では、温熱療法等で肩関節周囲の組織を温めた後、上肢交互運動器によって可動域の拡大を図ります。多くの場合は上記の治療で治りますが、治るまで半年~2年位かかることがあります。家庭でできる運動療法や生活上の注意を指導し、少しでも早く肩の痛みが軽減して、日常の動作がしやすくなるようにします。

腰痛

【原因】

・腰に由来するもの:先天異常や側弯症、腰椎分離症など主に成長に伴っておこるもの、変形性脊椎症、椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、変性すべり症など主に加齢により生ずるもの、腰椎骨折や脱臼などの外傷、化膿性脊椎炎などの感染や炎症によるもの、転移癌などの腫瘍によるものなどがあります。椎骨、椎間板、椎間関節や周囲の筋肉の外傷性変化で痛みが生じることがあります。

・腰以外に由来するもの:解離性大動脈瘤などの血管の病気、尿管結石などの泌尿器の病気、子宮筋腫や子宮内膜症などの婦人科の病気、胆嚢炎や十二指腸潰瘍などの消化器の病気、変形性股関節症などの腰以外の整形外科の病気によるものがあります。加えて身体表現性障害、統合失調などの精神疾患や精神的なストレスによる心理的な原因による場合もあります。

【診断】

 さまざまな原因があるため、また病態により治療法が異なるため、正確な診断が必要です。初診の段階ではレントゲン検査が最も重要な役割を果たしています。必要があればCTやMRI検査、骨シンチや血液・尿検査などを行います。

【治療】

 内服外用薬、ブロック注射療法、コルセットなどの装具療法、牽引などの理学療法、運動器リハビリテーション、手術治療があります。腰痛で日常生活が制限されてしまうと体力が低下し、腰を支える筋力も衰え、また精神的にも落ち込むために、さらに腰痛がおきやすくなります。悪循環を断ち切るためには、中腰にならないなど日常的姿勢に注意し、また腰の支持性を高めるための運動や体操を継続されるとよいでしょう。
 


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